新潟・越後の言葉で語る昔ばなし

昔話を読んだ後、頭に浮かんだストーリーを、故郷の言葉で語ってみたこて。

『おむすびころりん』

幼児向けの短編。握ったご飯、「おむすび」っていう?「おにぎり」っていう?  地方によって呼び方が違う。私は三角おにぎり派らけど、おばあさんが握って持たせてくれたのは、丸いおむすびかな? 俵形かな?

 

おむすびころりん (はじめてのめいさくえほん)

おむすびころりん (はじめてのめいさくえほん)

 

 

おむすびころりん

むかーし昔。あるところに

おじいさんとおばあさんが住んでいたこて。

 

家の裏にちいせ田んぼや畑もあるろも、

おじいさんは山が一番の仕事場ら。

春はタケノコ、山菜採り。夏から秋は木いちご、あけび、山ぶどう。栗をひろって、キノコを探して、山をひとめぐり。

 

なんにもなっていねくても、

草取りしたり、落ち葉や石をひろて、山道をえーび良う(=歩きやすく)したり、

薪(たきぎ)をひろて、帰ってくる。

 

一仕事終えて、

「さぁて、昼飯にすっかぁ。」

おじいさんが、おむすびを食べようと包みを開けっと、

おむすびが、ころころ、転がって。

 

ころころ、ころころ、転がって。

 

穴の中に落ちてしもた。

 

 

 「おやおや。

こんがのとこに、ふっけぇ(=深い)穴が。」

 

おじいさんが、穴をのぞくと、

 ♪おむすびころりん    すっとんとん♪

 

かーわいげな歌声が聞こえてきたろ。

 

「ほっほっほーぉぉ。」

おじいさんは、楽ーしなって。

穴にもうひとつ、おむすびを転がしたこて。

 

すっと、また、聞こえてきたろ。

 ♪おむすびころりん  すっとんとん♪

 

「こりゃー、愉快らねっか。」

おじいさんは、またひとつ、おむすびを転がした。

 

♪おむすびころりん  すっとんとん

♪おじいさん  ころりん   すっとんとん

 

そう聞こえたかと思うと、

「あ?  あぁーーーっ!」

 

おじいさんは、穴の中に吸い込まれてしもたこて!

 

 

「あぃたたーぁぁ。」

尻もちついたおじいさんが、たんまげて、辺りを見まわすと、

ぞろぞろ、いっぺことのねずみがいてぇ。

 

「おじいさん、うんめぇおむすびをありがとごぜぇます。」

「お礼にごちそうしますぃね。」

 そうゆうて、

ねずみたちは嬉しそうに餅をついたこて。

 

♪にゃんこの声は聞きたくなーい

 ヨーイヨイ ♪       ホイッ、

♪カラスの声も聞きたくなーい

ヨーイヨイ♪            ア、ソーレ、

♪へんび(=蛇)の声も聞きたくなーい

ヨーイヨイ♪

 

トンタ、トンタ、トンタタッタ、

トンタ、トンタ、トンタタッタ!

 

歌いながら踊るねずみ、

音を鳴らして、調子をとるねずみ。

んーな、かーわいげに歌うてやのう。

 

ねずみたちのこしょたごちそうを食て、酒飲んで。

「ばーか、たのーしかったこてぇ。

ばさが心配するっけ、へえ、帰らんとら。」

おじいさんがそう言うと、

ねずみたちは、よいしょ、よいしょ、て

でっこいつづらと、ちいーせつづらを運んできた。

「おじいさん。

お土産にどちらかひとつ、差し上げるれね。」

「およこ、およこ。土産までくれるてか。

おや、ちと、重てえねぇ。わしは年寄りらすけに、ちいせ方をもろうていくこて。」

 

外はまら、明るかったれも、

夜の山道はおっかねすけ、暮れる前に帰らんばら。

おじいさんは、つづらをしょうて(=背負って)、家への道を急いだこて。

 

 おもしぇこともあるもんら。

 猫がおっかのて、あんがの山ん中に住んでいるのらか。

ばか楽ーしげに暮らしたもんられのう。

 

「ばさ、ばさや。

今日は山で、おもしぇことがあったいや。」

家に着いて、おじいさんが

おばあさんと一緒につづらをあけっと。

 

「おやーあぁ!」

おばあさんもたんまげた。

つづらの中から、大判、小判がざっくざく。

こんがのお宝、見たことねーぉ。

 

おばあさんの声を聞いて、

なにしたのらかと、隣の家に住んでるじいさまが様子を見に来たろ。

 

 「どうした、どうした!

おおーっ!

なにしたてば!

小判がこんがにいっぺことぉ。」

 

隣のじいさまに聞かれて、

おじいさんは、つい、ねずみの穴のことをゆうてしもた。

 

隣のじいさまは、ちと、欲張りらすけのう。

「じゃあ、でっこい方のつづらを、俺がもろてきてやるこて。」

て、さっそく次の日、おむすびを持って山に行った。

 

「おお、ここら、ここらな。」

隣のじいさまは、聞いた通りの場所に穴を見つけると、

おむすびを、ぽいぽいって、投げ込んで。

 

急いで、自分も穴に飛び込んだいや。

 

おーや、おや。

中は、ばーか広いぁんだねえ。

 

隣のじいさまがきょろきょろしてっと、

ぞろぞろ、ねずみが出てきたろ。

 

「おじいさん、うんめぇおむすびをありがとう。」 

 

♪にゃんこの声は聞きたくなーい

ヨーイヨイ♪

 

トンタ、トンタ、トンタタッタ、

トンタ、トンタ、トンタタッタ!

 

ねずみたちは餅をついてごちそうしたこて。

 

じいさまは、がぷがぷ酒を飲むと、すぐに、

「ごっつぉはもういいすけ、土産を見せてくれや。」

て、ゆうたいや。

 

♪にゃんこの声は聞きたくなーい

 ヨーイ  ヨイ、

ア、ヨイショー!   ハ、コラショー!

ア、ヨイヨイヨイヨイー!

 

 ねずみたちは楽ーしそにつづらを運んできた。

 

おやぁ?でっこいつづらだけじゃねえ、

ちーせつづらもあるねっか。

こいつら、どれだけつづらを持ってやがる。

 

よーし。

 

「にゃ~ん。

 にゃ~~ん。

 おらおら、俺はな、おめらを食う猫らろう!

全部 つづらをよこさねと、おめたち、ばくばく、食っちもろう~!

にゃ~ん。

にゃ~~ん。」

 

「ね、猫ら!」

「猫らぞ!」

 ねずみたちは大慌て。

んーな、走って逃げだした。 

 

「うはっはっはぁ、バカなねずみらなあ。」

 

そのとたんに辺りは真っ暗れなって。

 

「や、小判はどこら?  つづらはどこら?」

じいさまが探すけど、見つからね。

 

「どこら?  どこらんや?」

 

「おい、おい、出口はどこら?  出らんねねっか!」

 

「出せー、出せてばー、このねずみども!」

 

 

 

 

 

 

欲張りな隣のじいさんは、帰って来ねかった。

 

次の日、

 おじいさんが山に行ってみたけど、

あの場所にも、どこにも、穴が見つからねかった。

 

 

次の日も、次の日も、帰って来ねかった。

 

ねずみの穴にもぐる、ゆうて、

山に行ったっきり。

 

芋掘っても、まだあるんじゃねーか、あるんじゃねーか、て、いつまでも掘ってるじいさまら。

穴ん中が好きで、もぐらになってしもたんじゃねーか?   て、んーなが言うたこて。

 

 

 

おしまい。

 

 

 

 

 

マカダミアナッツおかき 中箱(42枚入り)

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『赤ずきん』

調べたところ、民話を本にまとめたペローの童話では、赤ずきんがオオカミに食べられて話は終わり。生きたままの救出劇にしたのはグリム兄弟らしいろ。

宮廷のサロンの女性たちへ語られて、『赤ずきん』は、お行儀のいいお話になったようら。

「赤い頭巾」も、「乗馬用のコート」だったり、「帽子」だったり。元々、ペロー以前は、何も被っていねかったみとらよ。

語られるうち、ウケを狙ううちに話が変わるのは、民話あるある。いろんな『赤ずきん』話があってよかろう。

子供の時は、病気のおばあちゃんになんでケーキを持っていくのら?と思ってた。お祝い用のイチゴのショートケーキとロールケーキしか知らなかった頃。(笑)

 

あかずきん (はじめてのめいさくえほん)

あかずきん (はじめてのめいさくえほん)

 

 

 赤ずきん

むかーし昔のことらこて。

 

これはヨーロッパの国々に伝わるお話ら。

お城のお姫さまも聞いて育った話られ。

 

むかーしは、山に、森に、ウサギや鹿を追って、猟師は狩りに行ったけど、

森の奥には熊やオオカミもいて、銃を持たねば、森はおっかね(=怖い、危険な)場所らった。

 

でも、町や村に住む人がどんどん増えて、森の木を切っては、次々と家を建てるようになると、

いろんな動物は、だんだんと姿を見せねなって、森をおっかね、と思う人は少なくなっていったこて。

 

 

町のはずれに、

みんなが「赤ずきん」て呼ぶ、かーぅえげな(=可愛い)女の子がいた。

いい子にしてると、森に住んでるおばあちゃんが、いっつもいいものを買うてくれる。

誕生日に、おばあちゃんが、

「かーぅえて、ばーか良うにおろ。(=可愛くて、とっても良く似合うよ。)」

ゆうて、ビロードの真っ赤なフード付きのコートを買うてくれた。

でー好きな(=大好きな)ばあちゃんが買うてくれた服。

気に入って、そればっか着て、フードをいっつも被っているすけに、「赤ずきん」ら。

 

花壇や畑で水やりしたり、りんごを切ってパイを焼いたり、乾いた洗濯物を畳んだり。

赤ずきんは、お母ちゃんのそばでお手伝いすんのが好きなお利口さんらった。

 

 ある日の朝、お母ちゃんと庭で洗濯物を干してたら。

朝はーよに森に行って、木いちご採って来るじいさまが、通りかかって、ゆうたこて。

「おめさんのばーちゃんち、まだ窓もカーテンも開いてねかったよ。いっつもらったら、掃きそうじしたり、水やりしたりしてるねっか。あんべわーれんじゃねーか。(=具合が悪いのじゃないか。)」

 

2年前におじいちゃんが死んでしもて、おばあちゃんは、森の家に一人で住んでる。

様子見にいかんばらねえ。

お母ちゃんはゆうたこて。

「おばあちゃんは、ここんとこ元気が出ねぇゆうてた。寝てんのらろか。

きんの(=昨日)焼いたケーキと、ワインを1本持っていってくれや。

ケーキには干したぶどうにアンズ、クルミをいっぺこと入れたっけ、これ食えば元気が出るこて。」

「あーい、わかった。」

「あっちぇならんうちに(=暑くならない

うちに)着くよう、道草しねで行くんらよ。

転んでビン割らねように、走らんで行くんらよ。

おばあちゃんに、おはようございます、のご挨拶も忘れんのんねーよ。」

「あーい。わかった、行って来るこて!」

赤ずきんはお母ちゃんと約束の握手して、焼き菓子とワインを入れたかごを持って、元気よう出かけた。

 

緑の木々の生い茂る森ん中に、オオカミがいた。

ふんふん、ふんふん。

いい匂いがするろ。

ふんふん、人間の。

ふんふん、子供の匂い。

 

赤ずきんが小道をえんでいくと、オオカミがいた。舌をペロペロさせていたろ。

でも、あかずきんは、初めて見るオオカミがおっかねもの(=怖いもの)とは知らんかった。

「おやぁ、赤ずきんちゃんらな。ばかいい匂いらねえ。」

「そうらろ? お母ちゃんが焼いたケーキらよ。」

「そんがの美味しいの持って、どこ行くね。」

「ばあちゃんち。森ん中のばあちゃんちに行くのら。」

「へえ?どこにそんがの家があったかなあ?」

「3本のおっきな、おっきな、樫(かし)の木の下にあるんらよ。

ばあちゃんがあんべわーれすけ、お見舞いに行くのら。」

「そんらったら、お花を摘んでいくとえーよ。おばあちゃん、きっと喜ぶよー。」

「ああ、そうら、そうらね。お花摘んでいこかな。」

道草しねぇと、お母ちゃんと約束したのになあ。

1本花を摘むと、向こうにもっといい花がある。摘むと、また向こうにきれいな花が咲いてる。摘み始めたら、キリがねえこて。

 

 

オオカミは、おばあちゃんちに、ひょんひょんと走っていったろ。

 

樫の木の下。ばあさんは、確か、今は独り暮らし。じいさんもごちそうとは思っていねかった。

どうしても、どうしても、食いもんがねえときのために、放っておいたのらけど、

まあ、いいこてや。

俺ぁたって、きんのの朝、寝ぼけたうさぎを食たきりら。

 

 

おすましして、赤ずきんのふりをして。

 

トントン、  トントン。

 

「おやぁ?どちらさんですいね?」

赤ずきんらよ ー、ばあちゃん。

焼いたケーキ、持ってきたよう。」

おばあちゃん、耳が遠いすけなあ。

 しゃがれた声らけど、赤ずきんらと思たんらろなぁ。

「おーぉ、赤ずきんらか。よう来た、よう来た。起きんのがなんぎっけ、掛け金あげて入れや。」

 

ガチャリ。

 

ギーって、扉を開け、

オオカミはまっしぐらにベッドに向かい、ばっ、とカーテンを開けると、

 

がぶり!

 

おばあちゃんを食てしもた。

 

 

口のまわりをペロリとなめると、

オオカミは、レース飾りのついたナイトキャップ(睡眠時の帽子)を頭にのせて。カーテンを締めて、おばあちゃんのベッドにもぐったこて。

 

まらか、まだらか、と待っていると。

 

トントン、トントン。

 

「だあれ?」

「ばあちゃーん! 赤ずきんらよ!

おはようございまーす!」

「おぉ、よう来た、よう来た。早うお入りー。」

「ばあちゃん、扉が開いてるよう?」

 

ふーん?

なんだか今日はいつもとちごう(=違う)。

カーテンが閉まってっけかな?

テーブルにかごを置いて、カーテンを、窓を開ける。

 

「ばあちゃん、きれいな花が咲いてたよ!」

おばあちゃんの寝ているベッドのカーテンも開けたけど、

 

この前、会ったのはいつらったかな?

今日のおばあちゃん、いつもとちごう。

 

「ばあちゃんの耳、なんでそんがにおっきぃの?」

「ああ、そりゃ、おめの声、よう聞くためらこて。」

「ふーん。

ねえねえ、ばあちゃんの目ぇ、なんでそんがにでっこいの?」

「そりゃ、おめを、よー見るためら。よー見えるよう、もっとこっちおいでえ。」

「ばあちゃんの手ぇ、でっこいねえ?」

「おめをしっかり抱きしめるためらんや。」

「ばあちゃんの口さーぁ、なんでそんがに、でっこいん?」

「そーりゃさぁ、おめを、食うためらこて!」

ガバッ!と起きあがって、

 

がぶん!

 

赤ずきんちゃん、いただきまーす!

 

床には、摘んできた花が散らばった。

 

 

 

あーぁ。ごーった腹いっぺらー。

 

オオカミは、口のまわりをペロペロなめて、大満足ら。

そのまま、おばあちゃんのベッドで寝ていると、

 

猟師が通りかかったろ。

 

グォーッ、グォーッ、

ンビリビリビリ、

グォーッ、グォーッ。

 ンゴロゴロゴロ。

 

誰が寝てぁんだろか?

カミナリみとな、ごったないびきかいてぇ。

ばあさんでは、ねえだろな。

じいさんもいねはずらろ。

 

窓からのぞくと、

 

やーあぁ。オオカミらねっか!

 

猟師はすぐに銃を構えたけど、

 

あのでっこい腹!

なに食たのらや? ばあさんけ?

 

猟師は銃で打つのはやめて、家の中に飛び込んだ。

 

棚の扉を次々と開け、

引き出しを開け、

針箱を探し、

 

あった、あった。

 

ハサミを見つけ出した。

 

昔、おばあさんが自分の服を縫ってた頃の、大っきなラシャ切りバサミ。

 

 

息するたびに上がったり下がったりするオオカミの腹を、

ジョキ、ジョキ。

切ると赤いずきんが見え、

また、ジョキ、ジョキ。

すっと、赤ずきんが飛び出した!

 

ジョキ、ジョキ。

なんら、おばあさんもへってたねっか。

 

 

「はぁー。くーれて、せーめて(=暗くて、狭くて)、窮屈らった。」

 「いかった!(=よかった!)  生きてたか、赤ずきん

こんりゃ、わーれオオカミら!

二度と人食わねよう、こらしめてられ! 

 腹ん中、代わりに石でも詰めてやっか。」

「石なら、家の横にあるよ。花壇のふちに並べるゆうてたよ。」

あった、あった。幾つもあった。

赤ずきんには、ちと重てえ、一人でたがかんね(=一人で持ち運べない)ような石が。

 

「ばあさん、気がついたか?

へえ、でーじょうぶらっけな。

このわーれオオカミをこらしめてやろて!

針と糸を貸してくれな。」

 

石をゴロゴロ、中に入れて、

3人でオオカミを囲んで、腹をチクチク縫ったこて。

 

 

やがて、オオカミは、目ぇ覚まして。

猟師がいたっけに、たんまげて、家の外に逃げ出したけど、

じょた、じょた。

腹が重てて走らんね。

 

ジタバタ、ジタバタ、

しばらくバタバタしてたけど、

やがて力尽き、息絶えたこて。

 

 

「ああ、いかった、いかった。オオカミには気ぃつけれよ。今度はひとりで来んのんねえぞ。」

て、ゆうて、猟師は家を出ていった。

オオカミの皮を、森のどこかで剥いで行くのらと。

 

赤ずきんは、床掃除をして、

まだ元気な花を選んで花瓶に飾った。

 

おばあちゃんの代わりにお茶を入れて、

いただきまーす!

二人でケーキを食べたこて。

 

おばあちゃんはワインも飲んで元気になって。

 

「くーれならんうちに帰るんらよ。道草しねで、急ぎ足で帰るんらよ。

今度は、誰かと、ふたーりで来るんらよ。」

て、赤ずきんを見送ったこて。

 

 

 

おしまい。

 

 

 

 

 

 

・母ちゃん、なんで赤ずきんを一人で行かせるのら?

・ばあちゃん、なんでそんがの危険な森に、一人で住んでいるのらてば。

・嫁・姑、もしかして不仲?

・母ちゃん、もしかして継母?

・オオカミに食われて、赤ずきんに消えてほしい?

・妊娠中で一緒にえんで行けね?

いろいろな疑問が頭の中に渦巻き、「黒・赤ずきん」または「裏・赤ずきん」が書けるような気もするけど、

ここはドロドロ話を書くことが目的ではないので、スルーさせていだだきますワ。

あっ、『ヘンゼルと~』って、継母話あったよね…。

 

 

『ねずみのすもう』

幼児向けの短編。絵が愛らしく、ほほえましいお話で、ねずみを害のある動物だと思っていねかった子供の頃が懐かしく思えたこて。

 

 ねずみのすもう

むかーし昔のことらこて。

おじいさんが、山で薪(たきぎ)を拾っていると、

後ろの草の茂みの方から、

「よいしょ!」

「よいしょ!」

て、元気な声が聞こえてきたろ。

 

おじいさんが、そーっとのぞいてみっと、

2匹のねずみが相撲をとってる。

 

「あれ、あれ、

やせたねずみは、おらちのねずみら。

もう一匹の太ったねずみは、長者さんちのねずみらなぁ。」

 

「よいしょーぉ、えいやぁ!

あははははぁー! 勝った、勝った、

また、俺の勝ち!」

太ったねずみは得意顔。

 

おじいさんちのねずみは、

何度やっても、すってんころりん。

負けてばっかりいたこてや。

 

なんとか、勝たせてあげてえねえ。

 

おじいさんとおばあさんは考えて、

お餅をついてやったこて。

ねずみの住んでる屋根裏に、

そうっと、置いてやったこて。

 

次の日、おじいさんと一緒に、おばあさんも山にえんでいってみた。

「よいしょ!」

「よいしょ!」

元気な声が聞こえてきたすけ、

でっこい木に隠れて、そうっとのぞいたろ。

「よいしょ!」

「よいしょ!」

今日は、やせねずみがつーよて、

なかなか勝負がつかねえろ。

 

「ぃっしょーい、えーい!」

 

とうとう、おじいさんちのやせねずみが、

長者さんちの太ったねずみを投げ飛ばしとぉ!

 

 

「はぁ、はぁ、きっつかったなあ。

おめ、どうして、そんがにつーよなったのら?」

「えへへん!

きんのの夜、おじいさんとおばあさんが餅をついてくれてさあ。

おら、いっぺことごちそうになったのら。」

「ええー。いいなあ。

餅ついたときは、俺にも食わしてくれよー。」

「うん、いいよ。

でもさ、おらんちは貧乏らすけ、

次は、いつ、餅つくのらか、わからねぉ。」

 

 

家に帰ったおじいさんとおばあさんは、

ちぃーとばか。

2匹分の餅をついたこて。

そっから、おばあさんはチクチク縫うて、

赤いまわしも2本こしょてやった。

 

餅とまわしを見つけたやせねずみは、

たんまげて、太ったねずみを呼んだこて。

 

2匹分のお餅。2匹分の赤いまわし。

2匹はうれーして、うれーして。

大喜びしたれ。

 

 

その夜、遅うなってから。

おじいさんちの屋根裏に、

「よいしょ、こらしょ。」

て、長者さんちのねずみがやって来て。

担いできた小判を、

そーっと、置いていったてや。

 

 

 

「はっけよーい、のこった! 」

「のこったぁ!」

 

「よいしょ!」

「よいしょ!」

 

次の日、赤いまわしをつけた2匹のねずみが、山で元気に相撲をとっていたれ。

勝ったり、負けたり、

勝ったり、負けたり。

「よいしょ!」

「よいしょ!」

て、励んでいたれ。

 

おじいさんとおばあさんは、

小判を見つけて、ばーか喜んで、にこにこしてぇ。

米屋に行って、餅米買うて。

 

また、餅ついてやったこて。

 

 

 

いかったがのし。

 

おしまい

 

 

 

 

『ふたつの島』

「長老さま、今日もでっけ島から船が来て、おらたちの島削って、石や、べとを、盗っていくろ。そのうち、おらたちの島、のうなってしもんじゃねえろっか?」

子供時代に一度は読んでほしい、スイス生まれの作家による一冊。

原本は、細かい絵の描写を見て楽しむ大型本です。


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原作:『ふたつの島』

文:イエルク・シュタイナー

絵:イエルク・ミュラー

訳:大島かおり

発行所:株式会社ほるぷ出版

1982年初版発行

 

ふたつの島

むかーし昔、ひーろい海に、ふたっつの島が浮かんでた。

背っ高で、稼ぎこきの人たちが暮らす、でっけ島と。

ちんけて、じょんのびに過ごすのが好きな人たちの、ちーせ島。

 

もうひとつ。

みーっつめの島があったんらけど、ずーっと昔に、海に沈んでしもたんらって。

 

なんで沈んでしもたんらろか?

 

でっけ島の浜の波打ち際に、赤い大っきな石が立ってる。

その石に、みっつめの島の人が刻んだ言葉があるんらけど、へえ、何百年と経つすけ、その言葉はとうに忘れられていたこて。

 

 

でっけ島には、金持ちと貧乏人、主人と奴隷がいた。

んーな、働きもん。きっちり計画立てて、決まり守って、朝げから晩げまで、真面目に稼いでいたさぁ。

市場には新鮮な魚だけじゃね、百姓が手間ひまかけて育てた野菜、果物。職人がこしょた道具、丁寧に織られたきれいな布。なんでも売っていたいや。

稼いだもんは、貝殻のお金に紐を通して首から下げて。大金持ちは、あーおい貝殻を屋根や家に飾っていたこて。

 

ちーせ島には、主人も奴隷もいねかった。何をするにも、んーな一緒ら。

金持ちになろ思う人がいねすけ、歌うたり、踊ったり、まいんち遊んで。その日獲れた魚と、成ってる木の実を食て、たっぷりと「生きること」を楽しんでいた。

そーして、時々、向こうのでっけ島の人たちのことを笑うていたこて。

貝殻なんか、海辺にいっぺことあんねっか。あーおい貝は珍しれも、なんであーおい貝だけ、ほかの貝より値打ちがあるんら?

おっかしねえ!

 

でっけ島の人たちは、なんでそれがおっかしのらか、わからんかった。

もっと青い貝を集めて、もっと豊かに暮らしてぇ、て、いっつも思っていたこて。

 

ある日、でっけ島の王さまは、決心したろ。

島民も増えてきた。わしの島をもっとでっこして、もっと豊かで立派で、他の島、他の国の人にも誇れるような島にしようと。

 

そのために、まず、石と土と材木で、堤防を築くことにした。

山の木を次々切って、工事の道具や機械を作る。

堤防ができたら、中を土砂で埋めたてる。海を陸にしていくんられ。

 

大工事らすけ、いくら人手があっても足りね。

王さまは大臣に命令して、百姓や漁師たちも、日に半分は堤防作りの現場で働かした。

山が、畑が、荒れ始めたけど…。だんれも気にしていねかったのら。

 

そのうち、でっけ島だけでは、土砂が足りねなってしもて。今、実が成ってる畑、崩すわけにもいかねろう。

「ああ、海の向こうに、いい山があるねっか。畑もしね、実の成る木ぃ植えてもいね、鶏放してるわけでもねえ、遊ばしてる土地が。」

王さまの命令で、でっけ島の船大工は平底のおっきな運搬船を何艘もこしょてな、ちーせ島から、土砂を運び始めたこて。

 

ちーせ島の人たちは、これまでてえした心配ごともねえで、のんきに暮らして来た。

んーな、目の見えね、じいさま=長老さまの話を聞くのが好きらった。

長老さまはむかーしから伝わる島の話、風や波が語る話、なーんでも知っていて、なーんでも相談にのってきた。

でも、今、長老にも、どうしていいかわからねことが起こってた。

でっけ島の人たちが、まいんち、船でやって来て、石と、べと(=土)を盗っていく。日ごとに島が削られ、小せなっていくのられ。

「長老さま、そのうち、おらたちの島、のうなってしもんじゃねえろか?」

 

 

でっけ島では、王さまが、計画通りに工事が進まねで、じれってえて、かっかしていたろ。

大事な堤防建設がなかなか進まねのに、畑したり、漁に出てる奴がいる!この島を早く立派な島にしようと思わねのらか。

気に入らねことがあると、すぐに大臣に命令ら。

 

ちーせ島では、まいんち、土砂を削る道具や機械の音が響いていた。

一方、深い深い地の底では、大地が苦しみ、うめいていた。

早よ、なんとかしねば。

長老さまは、でっけ島の王と話すことにしたこて。

一人の若者が一生懸命、長老さまを乗せた小舟を漕いで、でっけ島に渡り、長老さまの手を取って、王宮への道をえんだ。

 

王宮の前で、王さまは長老さまにゆうた。

「この忙しのに、なんの用ら。」

声のする方に向いて、長老さまはゆうた。

 「わしらの島を日々破壊しておきながら、なんの用らかと聞くのらか。」

「ハハハッ、おめたちの島じゃ、畑するわけでもねえ、鶏飼うわけでもねえ、空いた土地草ぼうぼうにして、遊ばしてるだけらねっか。使わね山のべと、もろたところで、だが困るてや。」

 

長老さまは首を横に振ったこて。

「そんがのことを、昔、ある王もゆうた。沈んだ島の王られや。

『赤い太陽の石』に、書いてあるろが。

あの石はどうした?

あの赤い石は、今、水ん中に立ってるんじゃねぇのーか?」

「いーや、陸の上に立ってるぉ。確かめに行くか?」

王さまと長老さまは、『赤い太陽の石』のある浜へ行ったこて。

石は、人の足のくるぶしほどの深さの水に浸かっていた。

 長老さまは若者に手を取られ、ざぶざぶと石に近づいて、そこに刻まれた文字を、指でたどりながら、読み上げたこて。

 

 『 赤い太陽の石が

水に沈むことあらば

それは

人間が  命のおきてにそむく行いをしたしるし。

そのとき  島は海に沈ずむであろう。』

 

 

「 なに、ゆうてる。今は満潮ら。夜になれば水は引くこてや!

命のおきて?

そりゃ、秩序と勤勉ら!

わしたちは、決まりを守り、朝から晩まで、真面目に働いている。

おめたちのような、怠けもんと違ってな!」

王さまは、そういい放つと、さっさと王宮に帰っていってしもた。

 

その夜、王さまは寝らんねかったこて。

『赤い太陽の石』が水に浸かっていんのを自分の目で見た。

あの言い伝えは本当なんらろか?

あの年寄りは、王であるわしより、将来を見通しているのらろか?

 

夜明け前に、

王さまは新しい命令を出した。

 

「赤い太陽の石が海に沈むようなことがあってはならん。掘り起こして、もっと高くて安全な場所に据え直せ!」

 

しかし、石はびくとも動かん。

 

夜明けから取りかかり、疲れた人は交代して、午後にやーっとちいとばか、傾いた。

「なんぎ仕事らねえ。…おやぁ?」

工事監督が石の根本をよく見ると、光るものがある。

 

なんらろか?

 

光るもののかけらを手にとって重さを調べ、歯をあてて硬さを試す。

 

「おお! こ、これは金らねっか!」

 

「『赤い太陽の石』の下から、金の塊が見つかったてや!」

 

その知らせは、人の口から口へ、家から家へ、島の端から端まで、あっという間に伝わったこて。

 

「金てや、あーおい貝の何倍も何倍も価値があるのらろ?」

 

百姓も、漁師も、召し使いも、奴隷も。

へえ、仕事すんの、やんなってしもた。

 

んーなが、自分の仕事放ったらかして、金探しを始めたろ。

 

見つけた金の塊を家ん中に隠して。盗られっとわーれすけ、家に人は呼ばね。

もう、だんれも信用できねぉ。

 

王さまは、初めは、見つけた金の一部を差し出せ、て、ゆうてたけど。

金が貯まれば貯まるほど、もっと金が欲しなった。

 

島を大きく、立派にしようという計画は、へえ、忘れられてしもうたこて。

 

金の鉱脈は、山の奥の深っけとこに入り込んでいるすけ、島民は岩山を切り崩し、立て坑や水平坑を掘って、金鉱石を採った。

集めた鉱石を海辺に運んで、細かく砕き、水で洗う。砕石から金の塊を選りだして、炉で溶かす。

 

王さまはやがて、一部の百姓と漁師を残して、大工も、工事の人夫も、んーな、自分の奴隷にして、掘り出された金は全部、王宮に運ばせた。

 

ふーるい石造りの王宮の穴蔵には、ふっとつ、金が貯まっていったこて。

王さまは、にやにやしながら、その金をどうしょうか?て、考えた。

金の食器を作らせっか?

いや、金の風呂か?王座か?

そうら、イスもテーブルも、ベッドも、部屋も。

金ずくめの王宮にすっか!

 

おーっし!

新しい王宮を建てよて!

海に人工の岩山を築いて、その上に。

海の遠くからでも、煌めく姿が見えるように。

王宮の前には、わしの像を建てるろう!

赤い太陽の石よりもでっこい、この島のしるし。

このわし自身の、金の像をな!

 

 

 でっけ島の緑の山は、穴だらけの岩山に変わり、 計画的に整えられていた段々畑は、崩れ果てた。

 食いもんの心配しねたっていかった穀物の倉庫も、ほとんど空っぽになっていたろ。

 

でも、まだまだ、新しい穴が掘られ続けて、女と子供たちも、鉱石を入れた重てかごをしょうて、海岸に運んだのら。

 

 数人の大臣を残して、島の人々んーなを奴隷にして工事してんのに、黄金の王宮建設の、はかどらねこと、はかどらねことぉ。

 

「人手不足らなあ!」

 

王さまは、新しい命令を出したこて。

「この島史上最高の大事業を、断じて失敗させてはならね。

直ちに向こうの島に行って、男という男を連れて参れ!」

 

まるで戦に行くかのように。槍を持った大男たちが船にぞろぞろと乗り 、ひとりの大臣が隊長になって、船は港を出ていった。

 

 

長老さまがでっけ島の王を訪ねた日以来、でっけ島の船は、ちーせ島のべと、盗りにこねなった。

でっけ島で何が起きてるなんか、知らね。

んーな、ホッとしていたこて。

 

子供たちが、長老さまを囲んで、なんか、話を聞かして 、て、せがむと、

長老さまは、3つの島の話をした。

 

むかーし昔、ここらには、3つの島があったのら。王さまのいた1つの島が、ずーっとめぇに海に沈んだ。命が助かった人はほんのわずからったそうら。

生き残った人たちは、大きな赤い石を立てて、後の世の人々へ、戒めを刻んだ。

 

『赤い太陽の石が

水に沈むことがあらば

それは

人間が生命のおきてにそむく行いをしたしるし

そのとき  島は海に沈むだろう。』

 

 

 何百年も経つうちに、その文字は、雨風にさらされてぼやけてしもうた。

だが、忘れたら、いかんのらぞ 。

忘れて、不幸を繰り返してはならんのらぞ。

 

 長老さまの話を聞いてた女ん子が、海を指さして飛び上がった!

「また、来た!

あん人たちが来た!

今度はいっぺこと、人乗して!」

 

子供たちは長老さまの手を引いて、海辺に向かった。

大人たちもたんまげて駆けつけた。

 

 

大男の隊長が船から下りて来て、

んーなに聞こえるでっけえ声で、王の名による命令を下した。

「この島の男はすべて、我が島の王宮建設の仕事に従事せよ。

おとなしく従えば、賃金をやろう。

だが、逆らうならば、腕ずくで捕まえて、奴隷としてこきつかうぞ!

さあ、さあ、どうら?

なんなら、そこのじじいと相談するんらな!

ハーッハッハッハー!」

隊長は、大きな剣を抜いて笑った。

他の男たちは笑わねえ。一斉に、槍の先を島人の方に向けて構えた。

 

ちーせ島の人々は、息を飲んだ。

だんれも声を上げね。子供は大人にしがみついて、凍りついたかのようにじっとしていたこて。

 

嫌ら、と言って戦えるろか?

あの大男たちに勝てるろか?

おらたち、武器らしい武器なんか、持っていね。

争いなんか、もう、ずいぶん長ーげこと、

したことがねえんだもん。

 

「……わかった。」

長い沈黙のあと、長老さまがゆうた。

 

「みんな、元気を出して行こう。

わしはもう一度、王のところに行く 。

賃金として貝殻をもらっても、わしらにはなんの役にも立たん。

もう、必要でなくなったものを、島に返してもらおうて。」

 

 

ちーせ島の人々にとって、つらい日々が始まった。

 

 

朝、はーよに、男たちは小舟に乗って

でっけ島に行く。

坑道を掘り、鉱石を集めた重たいかごを運び、鉱石を砕く車を引き、炉に風を送る踏み車を踏んだ。

汗びっしょりかいて、日が傾くころにはへえ、くたくたらった。

しゃべるのもなんぎてや  。

 

日が沈みきって、くーれなってから、小舟に石や、べとを積んで。

やっと、ちーせ島に帰るんら。

 

女たちは、男たちがやってたことをんーな、やらんとだめんなった。

網を仕掛け、魚を捕る。木にのぼって実をもぐ。かめに水を汲んでおく。重ーてバケツ、一度にたがかんねっけ、何度も何度も汲んでくる。

子供も遊んでる暇がのうなった。

きんの、汗びっしょりになった父ちゃんの服、力仕事で疲れてる母ちゃんの代わりに洗わんばらもん。

 

夜になれば、海岸に行って。

父ちゃんが乗ってきた小舟から、石や、べとを下ろして、島が削られたところにまいておく。

 

今まで経験したことのない、疲れと悲しみの日々に、んーな、胸が押し潰されそうらったいや。

 

せめて心がなごむのは、

ちっとずつ取り戻した大地に、子供たちが種を蒔き。

その種が芽吹いて、やがて、かーぇらしい花を咲かせて、海風に揺れてんのを眺めるときらった。

 

 

 

雨の季節がやって来たろ。

 

暗い雲が山に垂れ込めて、雷がゴロゴロ鳴った。 ビュービュー、風も吹いて来た。

 でっけ島の坑道は水びたし。穴には泥水。浜の岩場では波が荒れ狂ったれ。

 

王さまが窓から外を眺めっと、

島民は、雨を逃れて、雨宿りをしてる。

「ものぐさどもめが! 仕事しれてば!」

ちーせ島の怠けこきが、嵐がおっかのて来ねのなら、この島のもんが、その分まで働かんばらろが!

雨の季節らゆうて、計画が遅れてはならんぞ。どうせ、金採るには、鉱石を水で洗うのらねっか。雨が降れば、けぇって仕事がはかどるはずら!

 

しかし、王さまの命令を伝えに行った大臣は、ずぶ濡れの上、泥だらけんなって戻ってきとぉ。

 

ついに島民が怒ったのら。

 

大臣に泥を投げて、怒ったのら。

「そんがに金が欲しいのらったら、王が自分で掘ればいいねっか!」

 

雨宿りしたところで、すでにずぶ濡れ。大風に吹き飛ばされそになりながらも、大臣に言い放ったのら。

「欲ばり王! 自分で掘れ!」

「そうら、そうら!  こん雨ん中、自分で掘れてば!」

「自分で穴からしょうて(=背負って)来い!」

 

 

ドォーン!

バリバリバリバリ!

 

轟音に、人々は自分たちの島を見た。

黒い雲の下、荒れ果て、穴だらけになった山のあちこちにひび割れができてる。

 

ドォーン!

ガラガラガラガラ…。

 

鳴っているのは大地ら!  足元が揺れる!

 

ド、ドォーン!  

ダーン!

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…。

 

ハチの巣のように穴が空いた山々が崩れ始めた!   絶え間なく続く地鳴り。

 

「港へ行け、船に乗れ!」

「はよ、はよ、船に乗れ!」

人々は群がって、大急ぎで船に乗り、嵐の海に出ていっとぅ。

 

ガラガラ、ダーン!

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…。

 

振り向くと、山々の形はのうなって、島は崩れ落ちた岩だらけになっていたこて。

 

 

美しく緑豊かだった、俺たちの島。

懸命に働いて、青い貝が手に入ると、うれーして笑った。

 

どうして

こんがのことになってしもたんらろう?

 

 

もう、岩だらけの島に引き返すことはできね。

 

さりとて 

このぎゅうぎゅう詰めの船で、このまんま、嵐の海に漂ってもいらんねえ。

 

 

食いもんも、水もねえ。

 

 

助かる道はひとつ。

 

あの、ちーせ島ら。

 

 

 

俺たちが、

幾艘もの船で、繰り返し土砂を盗み、

 

剣や槍で脅かして、

男たちを無理矢理働かしてきた、

 

あの島。

 

 

 

数々の苦しみを与えてきた、

 

あの島。

 

 

 

 俺たちが生き延びる、たったひとつの、道。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言い伝えによると、

ちーせ島の人々は、でっけ島の人々に

仕返ししようとは思わねかった。

 

 

「大変らねっか。」

て、逃げて来た人たちを陸に上げた。

 

 

火ぃ焚いて、食べ物と飲み物を用意して、

んーなの家から、乾いた服を集めてきた。

 

 

 

 

 

 

むかーし昔、ふたつの島は、お互いに関係ねえ、と思て暮らしてた。

 

けど、今度は、助け合って暮らすようになった。

 

 

んーなは、でっけ島を放っておかんかった。

なーげ雨期が明けたあと、

畑を作ろ、町を作ろ、て、島に渡って行った 

 

気がみーじこて、欲張りで、人をこきつかう王さまはいねなった。

人を休ませね、口うるさい大臣もいね。

 

造りかけの、黄金の王宮も、どこ沈んだろねえ?

 

 

 

 

 

この話はまだ終わらね。

これは、海に浮かんだふたっつの島の話らったれも

 

どこかのふたつの村で、

どこかのふたつの国で、

 

 

ずっと、ずっと、昔から

繰り返されて来たことなんられよ。

 

 

 

 

この世に人間の生きている限り、

 

どこかのふたつの村で、

どこかのふたつの国で、

 

また、繰り返されるかもしんね。

 

 

悲ーしことのあとで、

どうやって仲直りすんのぉか。

 

 

ずうっと、仲良うできんのぉか。

 

 

 

いつまれも、

 

いつまれも、

 

 

続いていくことなんられよ。

 

 

 

 

 

 

 

 おわり

 

 

 

 

 

 

ふたつの島

ふたつの島

 

 

『ブレーメンの音楽隊』

グリム兄弟によるドイツのお話。旅仲間が次々に増えるところは『桃太郎』に似てる。けど、4匹もいるとなんだか面倒で。西洋の文化は4を好むんらよね。確か、ブレーメンの町には到着してないはず。久々に読んでみたこて。

 

ブレーメンの おんがくたい  ワンダーおはなし館4

ブレーメンの おんがくたい  ワンダーおはなし館4

 

ブレーメンの音楽隊

 もう、何年になるんらろか?

ロバはなーげこと荷車引いて働いてきたけど、この頃はすぐにくたびれる。

ゆっくりゆっくり、えんでは休み、えんでは休んで、お仕事ら。

ある日、おやじさんが

「仕事が進まねなあ。そろそろ、わーけロバと取り替えよかなあ。」

ゆうてるのを聞いて。

ロバは、かなーし気持ちになったこて。

荷車を引く仕事ができねば、どうしょかなあ……。

ああ、そうら。クリスマス用のもみの木を引いて旅したとき、にぎやかなブレーメンの町の広場で、音楽隊が楽ーしげに演奏していたなあ

 あの音楽隊が入れてもらわんねろか。

 

俺なんか、もう、必要ねえのらし。

 

ある朝、ロバは黙って、おやじさんの家の小屋から逃げ出した。

 

ブレーメンの町の方向に、とぼとぼ、えんでいくと。

道端で、年老いた猟犬が、ハアハア、舌を出して休んでいた。

「おやぁ、犬くん。どうしたぇ。」

「ああ、俺も歳取ってしもて、走んのがなんぎのらワン。

狩りに出ても、また獲物に逃げられてしもて。旦那さまがな、怒って、俺のことぶつんられや。だーすけ、逃げてきたワン。」

「気の毒らなあ……。俺ぁたって、ぶたれるのは嫌られよ。

よし、俺と一緒にブレーメンの町に行こて! ブレーメンの町には店屋がいっぺこと並んでいてな。にぎやかで、広場では音楽隊がいてさ。いろんな曲を演奏して、みんなを楽しませているいや。

犬くん。音楽隊に入れてもらえば、楽ーして、気も晴れるよ。 」

 

2匹がえんでいくと、今度は、うなだれた猫に出会ったこて。

「おやぁ、猫さん、しっぽまでしょーんぼり。ひげまで垂れて、元気がねえろ。」

「うん……。アタシは今、泣きて気分なんら 。もう歳らっけさ、ネズミを捕めえるのも一苦労なんらて。そしたら、おかみさんがさ、役立たずの猫なんか、川に投げて棄ててしもえ、ゆうたんよ。」

「かーうぇそらワン。」

「そんがのことなら、俺らと一緒に、ブレーメンに行こてぇ。あの町の音楽隊で、君は得意なセレナーデを歌えばいいこてや。」

 

さて、3匹が、大きなお屋敷のそばを通りかかると、

コケコッコー、コケコッコー!

コケコッコー、コケコッコー!

 のども張り裂けんばかりに、鳴いてるオンドリがいたこてや。

「朝でもねえのに、なに大声で鳴いてるてば。」

「おやぁ、ロバさん。僕が鳴けるのも今日限り。明日はスープになるコケ。奥さまが僕のこと、明日のお客さまにお出しする、スープにしてしまおて、ってゆうてたコケ。」

「逃げればいいねっか。」

「庭の外はおっかのて、出らんねぇコケ。」

「おし、俺らと一緒に行こう。ブレーメンに行こてば。ブレーメンの音楽隊にへって、♪この世はなかなか悪くない♪て歌うんら。」

 

こうして、年寄り四人組は、ブレーメンの町を目指して出発したのら。

 

でも、ブレーメンの町は、はるか彼方。

とても一日で行かんね遠いところにある。

 

そろそろ、日が暮れてきたろう。

腹も減ってきたいや。

 

ブレーメンて、どんがのところなんらコケ。

「ロバさん!  あっら、あっら。(=あれだ、あれだ。)  ブレーメンの町らコケ!」

木の上に上ったオンドリが、灯りを見つけたこて。

「ちごーてば。ブレーメンの町は森のもっともっと向こうらてば!」

「ただの家の灯りなんじゃニャアーの?」

「良かったワン!  一晩、泊めてもらおうや。」

 

一行はわくわくしながら、森の中の道をえんでいったこて。

「ふんふん、鶏の丸焼きとソーセージ。ビールとワインの匂いがするワン。」

「煙突から煙がもくもく。タバコの煙も、もくもくニャー。」

 

 

あーっはっはっはー!

あーっはっはっはー!

 

俺たちのすんばらしー仕事にかんぺー!

頭脳明晰、度胸ある親分にかんぺー!

怠けこきらけど、やるときゃやる!

勇気ある俺らに、かんぺー!

 

カシャン、カチャン!

 カチン、カチャン!

 

「あっはっはー。なら(=おまえら)、何度乾杯すりゃ、気が済むんらてば。」

「いやいや、あんときのタヌキオヤジの顔ときたら。」

 「ない、ない、って、首、横に振ってたくせに、ナイフ突きつけたら、隠し扉の中から、金貨をザクザク出しよって!」

「い、い、い、命だけはー、命だけはぁぁ、て、鼻水垂らして。」

あーっはっはっはー!

「い、い、い。……ズルズルーッ!」

あーっはっはっはー!

 「い、い、い。」

うひゃっひゃっひゃー!

「ああ、わろいすぎて、腹がいてろう!」

 

 

 家の壁はつただらけ。カーテンはボロボロ。

暖炉でボンボン薪を燃やして。

ランプの炎が揺れるテーブルで、男たちが、酒飲んで騒いでる。

 

窓から見た猫がゆうたこて。

「無造作に並べてある宝石は盗んだものニャね。」

「ブドウもリンゴも、葉つきで、畑からむしってきたって感じニャ。」

「食器もグラスもバラバラの寄せ集めニャー。」

つまり、盗っ人(=泥棒)の家 。アジトってやつか。

 

「なんともうまそうに食ってるなあ。」

「僕たちもありつけたいコケ。」

 のどがゴックン!

 

そこで 

4匹は盗っ人たちを追い払う相談を始めたこて。

1匹ではできないことも、4匹集まれば、知恵を出しあい、できるようになる。

4匹一緒なら、勇気も湧いて、何らたってできるこて。

 

よーっし!

 

ロバが、窓枠に前足をかけて立ち、その背中に犬が乗り、犬の背中に猫がよじ登ると、猫の頭の上に、オンドリがパタパタパタ。

 

「うふふふ、盗っ人たちは、アタシたちを何だと思うニャロか?」

 

あーっはっはっはー

あーっはっ……んん?

「うわ、窓の外見れ!」

「なんだてぁ?!」

 

突然、現れた、なんとも言えないおっかなげな形をした影が、こちらを覗き見て、吠えたこて。

「コケコッコニャーゴワワワンブヒーン!」

 

「ひゃっ!」

「おわっ!」

「た、た、た、助けてくれーっ!」

ガラ、ガタ、ドタ、バタ!

ガシャン!  ドタッ!

カラン、カラン。

椅子蹴倒して、ヤカンや鍋にもけつまずいて、盗っ人どもは、あわてて逃げていったこて。

 

 

 

まだテーブルの上には、ごっつおが残ってるぉ。4匹の化け物たちは、遠慮なく腹いっぺこといただいたいや。

 

はらくちんなって、ばーか幸せらてぇ。

暖炉の炎がとろとろ燃えて、あったこてー、んーな、寝むてぇなってきた。

 

「ああ、眠い。そろそろ寝る時間らねえ。俺は庭の干しわらの上で寝るすけね。」

て、ロバがゆうと、

「猫は暖かいところがいいニャー 。そうね、暖炉のそばニャ。」

「犬は入口、ドアの影ってとこらワン。」

「ニワトリは屋根の上に決まっとりますコケ。」

 

それぞれが、それぞれの気に入った寝場所を見つけて、スー、スー、スー。

寝入ってから、どんがぐれ経ったろか?

 

ぬきあし、さしあし……。

そーっと、ドアを開けて……。

なんと、盗っ人一味の子分がひとり、真っ暗え家の様子を探りに戻ってきたろ!

 

「おやぁ、静かになったなあ。

ありゃ、なんだったのらろか?

悪魔が通りすがりに、ちぃーとばか、家ん中を覗いただけらったのかどうか。

さて、灯りがないと……。」

男は、暖炉の灰の中の、まだ、赤々としている火種に木枝を差し出したのらけど。

それは、火ではのうて、光る猫の目らったこて。

 目を覚ましたとたんに、棒でつつかった猫はたんまげて、

フギャー!

と、男の顔をバリバリバリッと、思いきりひっかいた!

 「いてーっ! いておーっ!」

 男が顔を押さえて、ドアに向かうと、

ウウウウウ……。

て、あやしい気配にうなっていた犬が足をガブッ

 「うひゃー!」

 あわてて外に出れば、ロバの後足キックが

ボカーン!

「うおぉぉ!」

男が、蹴られたケツを押さえてよろよろしてるとこに、

ケケケケケケッ!」

ヒューゥゥ、バサーッ

て、屋根から降りてきたオンドリが、頭や背中を突っついたー!

「ひゃーあぁ!   てっ、いてててっ!

かんべしてくれ!  へえ、かんべんしてくれてばー!」

 

「ハァ、ハァ、ハァ。」

必死で森の家から逃げてきた男は、

森の外れで待つ、親分と盗っ人仲間にゆうたんや。

 

「親分、てえへんらんや!

あの屋敷は、ごったおっかねことになっているいや!

暗闇ん中に、光る目の魔女がいて、近付くもんを長い爪で引っ掻く!

床には巨人が寝そべっていて、地獄へ引きずり込もうと足をつかむ!

 慌てて外に出りゃ、

待ち伏せしてた鬼が金棒を振り回してきてな、

ヒューって、屋根から小鬼が、おらに跳びのってきて、小刀で頭を差すのらんや!」

 

「ほ、ほんがらてや?」

「お、おっかねー!」

「何でそんがんのに取りつかれたんやら。」

「へえ、帰らんねお。」

 盗っ人どもは、森の中のアジトには、二度と近づかねかったこて。

 

 

盗人のアジトの家の中には、

どうやって金に変えるか困ったガラクタがふっとつあって。

太鼓やら、ギターやら、楽器だって、幾つもガラクタの中に埋まってた。

 

 ♪ドンガラガッタ、ドンガラガッタ、

  プーカ、プーカ、

  ティンティキティン!

 

♪ドンガラガッタ、ドンガラガッタ、

 フーガ、フーガ、

  コンティキティン!

 

 「品のない音ニャワねー。」

て、言いながらも、猫は嬉しそう。

 

毎夜、猫は夜中に歌う。

 

♪ニャアーアーアーアー

ミャアーアーアーアー♪

 

森の小鳥たちは、猫がいるてば!て、たんまげて目え覚まして騒いだけど、それは、最初の数日だけ。

やがて、あの家はにぎやかになったのだな、と、時々、木々の梢に止まって、音楽を聞いたこて。

 

ロバの担当は、ドラムスやベース、重低音。

犬は何でも屋で、意外と何の楽器でも器用にこなす。

オンドリは高音担当で、せっかちなのが、たまにきず。

 でも、

ブレーメンの町に行かんでも。」

「アタシたち四人組は素敵ニャ音楽隊らね。」

 「あーしれ、こーしれ、て、人間に指図されねで、俺らは、ここが楽しいワン。」

 「ここでずっと一緒に暮らすコケ。」

 

♪ドンガラタッタ、ドンガラガッタ、

 プーカ、プーカ、

 コンティキティン!

 

 

 

 

 

 

久々に読んでみたら、シニアのシェアハウスの話らった!

 

 

 

原本:ワンダー名作館10

ブレーメンの  おんがくたい』

原作:グリム兄弟

文:高見のっぽ  絵:米山永一 

 

 

〈COLEZO!〉鬼太鼓座 ベスト

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富嶽百景

富嶽百景

 
怒濤万里

怒濤万里

 

 

 

『ハメルンの笛吹き』

ドイツの北方にあるハメルンの町に、ある日やって来た、不思議な笛を持つ男。自称「ねずみ退治の名人」。しかし、男が町にやって来た本当の目的は……?

 
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ハメルンの笛吹き

 

むかーし昔の話らて。

ドイツの北の方、ヴェーザー川のほとりに、ハメルンていう町があったこて。

山と川に挟まれた地に、レンガ造りの家々が並ぶ、静かな、美しい町らったけど。

 

ある頃から、ねずみが増えてきて。

 

どこの町にも村にもいる、灰色のねずみが。

 

チュウチュウ、チュウチュウ。

 

どんどん、どんどん、増えてきて。

 

畑や農家だけじゃねぇ、町の家にも、店にも、倉庫にも、広場の花壇や、公園の穴ぐらにも。

 

チョロチョロ、チョロチョロ。

チュウチュウ、チュウチュウ。

 

 ねずみが、どんどん、どんどん、増えてきて。

 

パンをかじり、チーズをかじり、

袋を破って麦をかじり、じゃがいもをかじり。

ワインの樽をかじり、倉庫の壁をかじり。

 

チョロチョロ、チョロチョロ。

チュウチュウ、チュウチュウ。

 

町の人たちは、叩いて追い払ったり、ワナを仕掛けて捕めたりしたのらけど、

まるで効き目がねかったこて。

 

人間がもたもた捕めぇるねずみの数よりも、増えるねずみの数の方がずっと、ずっと、多いすけなあ。

 

ゾロゾロゾロ、チュウチュウチュウ、

ゾロゾロゾロ、チュウチュウチュウ。

 

かじったあとは、糞だらけ。

どこの家も、誰の家も、

棚も、引き出しも、廊下や部屋の隅も。

どこもかしこも、

黒く乾いた糞だらけ、糞だらけ。

 

はてさて、困った、どうするね。

 うっかり食べ物なんか出しておかんね。

子供におやつをこしょてやれば、

真っ先にねずみが食べに来るてや。

夜、寝よと思てえんでいけば、廊下の暗がりで、ねずみを踏んでしも始末ら。

 

「町長さん、町長さん。

ねずみを退治してくんなせや。

倉庫の中の麦も芋も、みーんなかじられて、そしてクソだらけ。」

「町長さん、町長さん。

本気出して、ねずみを退治してくんなせや。町の食いもんが、んーな食われてのうなってしも!」

 

町長さんはおお弱り。

黙って見てたわけじゃねえろ。

あの手、この手を尽くしても、

ねずみの増える勢いをだんれも止めらんね。

「あー!  誰か、なんとかしてくんねかー!」

 

ゾロゾロゾロ、チュウチュウチュウ。

 

 

そんな、ねずみだらけになったハメルンの町に、ひょろりと背の高い、見慣れない男がやって来た。

黒い帽子を目深に被り、古いけど磨きあげられた旅行カバンと不思議な笛を持って。

「役場はどこら?」

と、人に聞き、男は町長さんに会いに来たこて。

「ねずみが増えて困っていると、風のうわさで聞きましたいね。私はねずみ退治の名人ら。

町長さん、私がねずみを追い払ろてやるこてし。」

「ほんがに?  ほんがに追い払うことなんか、できるのかてや?」

「できますこて。

そんかわり、ねずみ1匹につき1マルクいただきて。いいですかね?」

「ああ、もう、ほんがに退治してくれんのらったら、幾らでも払うてば。」

 

町長さんは、朝も晩も、ねずみの苦情に悩まされていたすけなあ。ホッとしたいや。

 そして、男に、町で一番おすすめの宿を取ってやった。そこも、ねずみだらけらったけどな。

 

 

♪ピーロロ 、ピーロロ、ピーロロー。

翌朝、朝もやの中で、笛の音が通りに響くと。

あの家から、この家から、道の両わきの店から、チョロリ、チョロリとねずみが出てきたろ。

 

♪ピーロロ、ピーロロ、ピーロロー。

男が公園を通ると、

穴ぐらから、ゴミ箱から、チョロリ、チョロリ、ねずみが出てきたろ。

 

♪ピーロロ、ピーロロ、ピーロロー。

パン屋の小麦の倉庫から、八百屋の野菜の貯蔵庫からも、ゾロゾロ、ゾロゾロ、 太ったねずみが出てきたろ。

 

♪ピーロロ、ピーロロ、ピーロロー。

花の咲いた小道を行けば、球根をかじっていたねずみ、古屋の扉をかじっていたねずみが、チョロリ、チョロチョロ出てきたろ。

 

男が町を一周して、また、

役場のある広場に来たときには、人の足の踏み場がねーほど、道一面、灰色のねずみの群れに覆われたこて。

「うわあ!町長さん、見てくれね!

あんがのいっぺこと、いたのらいね!」

役人と一緒に町長さんは

「およこ、およこ。」

て、たんまげて、3階の窓から見てたこて。

 もちろん、笛を吹く男は、町長さんにねずみの数を見せたくて、広場に戻って来たのらろう。

 

 

♪ピーロロ、ピーロロ、ピーロロー。

 

男の笛の音に、ウキウキとねずみたちは集まって、群れに入ると、我先にと進んでいく。

 

男は、家の建ち並ぶ通りを抜けて、畑のある丘の細い道を上がり下がりしてえんでいく。

灰色のねずみの絨毯も、大地を上がり下がりして、畑を、丘を、もごもごと進んでいくてや。

 

やがて、

町のはずれのヴェーザー川に着くと、

笛の音は、微妙に変わり。

 

♪ピィーロロ、ピィーロロ、

    ピィーロロ、ピィーロロ、

    ピィーロロ、ピィーロロ、

    ピッ、ピッ、ピーッ!

 

笛の音が高く響くと、ねずみたちは。

 

さらに、我先に!の勢いで、

走って川に飛び込んで行ったこて。

 

どぶん、どぶん、どぼどぼ、どぶん!

 

早く、早く、

何をそんがに急ぐのらろか。

前のねずみに遅れねよに、

後のねずみに追い越されねよに、

 

どぶん、どぶん、どぼどぼ、どぶん!

 

はるか下の水面に、次々、飛び込んで。

深っけて、早ーいえ水の流れに、

次々、のまれて行ったこて。

 

畑のもんは見ていたろ。

川の向こう岸、山で作業しながら、たんまげて、見ていたろ。

 

このままらと、実も種も、食うもん、んーな、ねずみに食われてしも。

 

町のねずみが容易に来らんね、川向こうに、畑を開拓するか、貯蔵庫を作るか。

 

町長さんに頼らねで、何とかしようて、動くもんもおったこて。

 

畑のもんは、ほんがにたんまげて、

立ち尽くして、見てたいや。

 

緑の草を覆い尽くす、まるで灰色の絨毯が、地上を滑るように丘の向こうからやって来て、

高い笛の音の号令で、

川の崖っぷちから、どぼどぼ、落ちて行ったんらもん。

 

渦巻く水の流れに飛び込んでいく、灰色ねずみの群れの最後に、

1匹だけ白いねずみがいとう!

「あーあ。ここは過ごしやすい、いい町らったのに。あんたには、かなわねわ。」

 

笛吹きの男は、ニヤリとして、白いねずみに聞いたこて。

「ねずみの数は全部で何匹ら?」

「9千9百の9千倍と99匹!」

白いねずみは、そわそわとして答えると、

一番最後に崖から川に飛び込んで、

けど、水に落ちることなく、川面の間際で、白い鳥になって、どこかへ飛んでいった。

 

 

 

「ねずみがいねおぅ!」

「ねずみがいねなったろ!」

「お祝いら!」

「お祭りら!」

 

町から一匹もねずみがいねなったすけ、みんなが喜んで、大変な騒ぎら。

 

さぁさ、ほうきで、ねずみのフンの始末してぇ、店の棚、きれーに拭いて。

さあ、品物を並べるろう!

パン焼いて、並べるろう!

 

 

みんなが喜んで、安心して眠った、次の朝。

男が役場にやって来た。

「おはようございます。町長さん。

約束通り、ねずみを追い払ったいね。」

「おお、おお、見事な業(わざ)らいや。ねずみがそんがに音楽が好きらてや、気がつかんかっとぉ。」

「では、ねずみ退治の代金をいただくこてね。」

「うーむ。ふっとついたれも、ねずみの数がわからねば、計算できねなあ。」

「ねずみの数は9千9百の9千倍と99匹。まちがいねえ。」

「ほほう、そんがにいっぺこといたかてや。」

「ねずみにとって、このハメルンの町はばか居心地がいかったみとらねぇ。」

「じゃ、証拠のねずみを出してらおうか?」

「は?」

「金庫にあるのは、わし一人の金じゃねえ。町のみんなから預かっている大事な金ら。

何に幾ら使うたか、きちんと町のもんに報告する義務が、町長のわしにはあるのらてば。

ねずみが何匹いて、どれだけ退治したか、示してもらわねば、払わんね、言うわけら。」

「昨日は、1匹あたり1マルクという約束らったれよ。どれほどのねずみがいたか、町の皆さん、見てるねっか。」

「これだけ退治したのら、ゆう証拠をきちっと出してもらわんとねえ。」

「ふーん……。払う気はないというわけらね……。」

男はクルリと、町長さんに背を向けて、役場を出て行ったこて。黒い帽子の下で、ニヤリと笑みを浮かべてな……。

 

 

 平和な日曜日がやって来た。

 

赤子がねずみにかじられる心配もねえし、お姉ちゃんたちに子守りを頼んで、大人たちは教会に行ったこて。

 

「神に感謝ら……!」

そう呟く市長さんの耳に、微かに笛の音が聞こえた気がしたけどな、

元気に遊ぶ子どもらの声にかき消されてしもたこて。

 

町を救ってくださった神さまに感謝して、それから、町長さんを称えて、大人たちが教会から出てくっと。

 

町はずいぶん静かで、カッコーの声が響くばかり。

 

おや、子供がいない。

 

かくれんぼしてんのらろか?

 棚にも、物置にも、ねずみはいねこんだし。

 

家のどこにもいない。

 

隣の家にもいない。

 

通りにもいない。

 

公園にも、広場にもいない。

 

畑の芋掘りにでも誘われたか?

林で木登りしていねか?

 

探したけど、

名を呼んだけど、

 

どこにも 子供がいない。

 

 

 

「どこにいるのらてばー!」

 

気が狂ったかのよに、子の名を呼ぶ親も出てきた。

 

 

やがて、びっこをひいた子供がひとり。

 林の中で、泣いていんのを、町のもんが見つけたいや。

 

「どうしたんら?  足、いてしたのらか?」

「ちご、ちご。今、いてしたんじゃね。

きんの、ねずみのフンの始末しよて、屋根裏に上って、はしごから落ちたのら。」

 

「おや、落ちたか。危ねかったねえ。

そらか、そらか。じゃ、なに泣ぇーてるや。一人らか。」

「うっ、うっ……。

黒ーろい帽子のおじさんがさ、すんごい楽し笛を吹いていたすけ、あとをついていったのら。

町を一巡りしたら、みーんなもついてきてえ。女ん子はスキップ、男ん子は誰が先頭か競争したりしてぇ。

大勢で、山の方にさ、林の中に行ったらさ、

木と木のえーだに、縦に細なーげトンネルがポワンッ、て開いて。

みーんな、そこに入って行ったんら。」

 

 そこまで言うと、また涙があふん出て。

 

「俺だけ、おんだけ、足が痛とて、早よ歩かんねて、行かんねかったんだようー!」

 

「うっ、うっ…。俺が追いつく前に、トンネルが閉じてしもて。

歌いながら、笑いながら、俺がいんのに振り向きもしねで、

んーな、トンネルの向こうに行ってしもたんだよー。」

 

「おっ、おっ…。

俺だけ、行かんねかったー!」

 て、母ちゃんにしがみついて泣いたこて。

 

母ちゃんは、

きんの、足くじいていかったな、と思たけどな。

 

 

次の日も、また、次の日も。

村人たちは子供を探したこて。

隣の村、山の向こうの町、もっともっと遠い町。

 

子供たちはいねかった。

 

どこにも、いねかったのらて。

 

 

「これが、ねずみ退治の代金の代わりらかてや……。」

町長は後悔し、自分をせめたけど、

 

何年経っても、

 

何十年経っても、

 

だーれも、

帰ってきた子供はいねかったんらて。

 

 

 

 

1284年の6月26日、130人ほどの子供が、ハメルンの町から突然いねなった。

それは、本当にあった話なんらってさぁ。

 

 何かがあったらしいけど、ほんがに何があったのかは、今も謎の、遠ーい昔の物語ら。

 

 

原作:ワンダー名作館12

『ハメルンの ふえふき』

原作者:ブラウニング

文:矢部 美智代  絵:朝倉 めぐみ

発行所:(株)世界文化社

 

 

 

ワラ人形(藁人形)

ワラ人形(藁人形)

 

 

 

地球が好き 佐渡が好き 世界を旅する笛吹きの話

地球が好き 佐渡が好き 世界を旅する笛吹きの話

 

 

 

 

『ねずみの嫁入り』

 耳桃(みみもも)の願いは、仲良しの大耳(おおみみ)のお嫁さんになることらった。 でも両親は、誰か立派な婿のところに嫁がせようと、婿探しを始めたろ。

 

ねずみのよめいり (みんなでよもう!日本の昔話)

ねずみのよめいり (みんなでよもう!日本の昔話)

 

ねずみの嫁入り

 むかーし昔のことらった。

でーっこい屋敷の、これまたでっこい蔵に、ねずみの夫婦が住んでいたこて。

 

蔵ん中は、いっつも米や豆の袋がいっぺ積んであって、

ほかのうちを住みかにしてるねずみたちは、

「食うもんがいっぺことあっていいなあ。」「幸せな夫婦らなあ。」

て、うらやましがっていたこて。

 

でも、蔵のねずみも、ねずみのかか(=奥さん、母さん)も、

幸せだーなんか、ちっとも思っていねかったこて。

夫婦には、子供がいねかったすけなあ。

 

だーすけ、ねずみの夫婦は、まいんち、神さまにお願いしたこて。

「どうか、どうか。かーうぇ坊を授けてくんなせ。きっと、きっと、大切に育てますけに。どうか、どうか。」

 

何日拝んだころらったろか。

二人の願いが、とうとう、叶ったいや。

 

ばーかいとしげな女ん子が生まれてぇ。

村中のねずみがやってきて、お祝いをしたこて。

それぞれのうちから、小豆やら、クルミやら、ゴマやら、ちと珍しいもん、持ってきて。

蔵の米と大豆でこしょたごっつぉをいただいたいや。

酒飲んでにぎやかにして、いとしげな女の子の幸せを願ったいや。

 

らけど、隣のうちのねずみだけ、来ねかった。

隣のちいせ家でも、坊やが生まれていたんら。

元気な男ん子が、生まれていたんらよ。

 

女ん子は、「耳桃(みみもも)」と呼ばれた。耳がかーうぇ桃色らすけなあ。

隣の男ん子は、「大耳(おおみみ)」と呼ばれた。耳がおっきかったすけにな。

 

耳桃と大耳は、仲良しになって。

 まいんち、一緒に遊んだこて。

 

「誰が一番かー!」

「誰がげっぽ(=ビリ)らんや?」

かけっこに、柱登り。

ねずみの子らって、競争すんのがでー好きら。

 

大耳が早ーいぇかどうかは、誰もわからん。

大耳は、競争の輪には入らんで、いっつも離れたところで見てるすけなあ。

 

そうして、猫の気配や、人の物音を感じて、仲間を逃がすのが上手らった。

 

足のごった早ーいぇ子ねずみもいたよ。柱登りが得意な子ねずみもいた。

でも、いたずらこきの子ねずみ、きかんぼの子ねずみ、親の言いつけ守らん子ねずみは、すーぐに猫や人に捕まってしもて。

いつの間にか、いねなってしものら。

 

「大耳のそばなら安心。おっきなったら、私は大耳のお嫁さんになんのら。」

耳桃は、いっつも、そう言うてたこて。

 

やがて、耳桃は、ばーかいとしげな娘ねずみになっとぅ。

ねずみの父さんも母さんも、あちこち走りまわって、蔵住まいのお嬢さまねずみの耳桃にふさわしいお婿さんを探したこて。

 

でもー、なかなか、立派な相手は見つからね。

 

そこで、ねずみの父さんは、お寺の蔵に住む物知りねずみのじいさまに相談したこて。

じいさまが言うには。

「立派な婿らて?

世界一立派なのは、なんてーってもお日さまらなあ。」

 

 

 「大耳がいい。私、大耳のお嫁さんになりてのら。」

 耳桃がそう言っても、お父さんねずみは聞いてくれね。

「おめの婿は、立派なお日さまがいいこてや。まあ、一度、お日さまに会ってみよて。」

 

ねずみの夫婦は、あーかい着物を着せて、しゃれこかせた耳桃を連れて。まっくれ夜中に、お日さまに会いに出発したこて。

 

たーけ山のてっぺんの、これまた、たーけ木の枝の上で、東の空からお日さまが昇って来るのを待って。

 

やがて……。

 

にこにこした、お日さまが昇ってきたろう。

 

 「ああ!  お日さま、お日さまー!」

 ねずみの母さんがゆうたこて。

 「この世を照らすおめさまは、世界でいっち、立派な方ら。どうか、うちの娘と結婚してくんねかね?」

 

お日さまは、にこにこ、嬉しそうにゆうたこて。

「おお、おお、いいとも。この私がいねば、この世は真っ暗け。わしは世界でいっち、偉いのら。」

と、ゆうた途端。

 

ほわわわーん、ぷわわわーん。

雲が出てきて、お日さまを隠したろ。

 

「あっはっはー! 忘れておったわ!」

お日さまは大慌てら。

「わしより偉いやつがいたてや!

雲らよ、雲。

こいつは、わしの光をさえぎって、わしを隠してしもうのら。」

 

「そうとも!  お日さまを隠し、月、星を隠し、 空をおおう。

世界でいっち、大っきて立派なのは、俺さまら。」

そこで、ねずみの父さんは、雲にゆうたこて。

「はーあぁ、雲さま。

世界でいっち、えーらい雲さま。

どうか、お願いら。うちの娘と結婚してくんねかね?」

 

すると、雲は、じろーり。

でっこい目で、ちっこいねずみの親子をにらんで答えたこて。

「ふーん?

世界でいっち、でっこて偉い俺さまが、

なーして、ねずみなんかと結婚しなけりゃならんのら。」

 

と、そのとき。

 

びゅうーうううー!

どこからか、 強い風が吹いてきとう!

 

「こらー!威張りこきの雲め!

 威張ってばっかいっと、吹き飛ばすろー!」

 「ひゃー!  風さんかあ!

風さんを忘れていたてば!

世界でいっち、偉いのは、俺を吹き飛ばす風さんらろう。」

 と、雲はそそそそーっと、空の彼方へ逃げていってしもたこて。

 

ねずみ夫婦は、走って、走って。風の後を大急ぎで追いかけて。

母さんねずみはでっこい声で叫んだこてぇ。

 「風さん、風さーん!

世界でいっち、偉い風さーん!

おらちのかーうぇ娘と結婚してくんねかねー!」

「え、えーっ!

困るよ、そんなのー。

私は偉くなんかないよー。」

 

「少しも威張らない。風さんは立派らねえ。」

ねずみの夫婦はますます風さんが気に入って、どこまでも、どこまでも、風を追いかけて走ったこて。

 

ところが、

「ほっほっほー!

私より偉いやつが見つかったいやーっ!」

風はねずみの夫婦に向かって、ゆうたこてえ。

「ほらほら、あそこの壁。

あの壁ときたら、私がいっくら体当たりしてもびくともしねえ。

壁さんこそ、世界でいっち、つーよて、偉いこてぇ。」

 

「はぁ、はぁ、はぁ……。

ふうん、なるほどなあ……。」

ねずみの夫婦は、世界でいっち偉いものを知って、とぼとぼ蔵に帰ってきた。

 

そーして、自分たちの住む蔵の壁に声をかけたこて。

「壁さん、壁さん。」

「おや、ねずみさん。お帰り。

耳桃のお婿さんは、見つかったかね。」

「はぁ、見つかりましたいね。それはおめさまら。」

ねずみの夫婦は答えたこて。

「風より強い壁さん。どんがにつーよい風でも倒れねおめさんが、世界でいっち、立派な方らいね。

どうか、娘と結婚してくんねかね?」

 

すっと、壁はしょんぼりして、ゆうたこて。

「なにゆうてるいね。

俺ら壁は、あんたたち、ねずみには叶わんこて。

あの家も、あの小屋も、どんがの厚い蔵の壁らたって、おめさんたちにかじられて、穴だらけらねっかて。」

 

ねずみの夫婦は顔を見合わせて。

「ああ、そうか。そうらったか。

ねずみがいっち、偉いのらか。」

 

そんときらった。

「おやぁ 、耳桃。無事にお帰りらか?」

隣の家の壁の穴から、大耳が出てきたろ。

 

ねずみの父さんも 、母さんも、

すぐに大耳に駆け寄って、うれーしそげにゆうたこて。

 

「大耳、大耳。

壁かじるのが得意で、仲間をでーじにするおめが、世界でいっち、偉い。

やっと、見つけたろ!  おめが婿ら。うちの娘と結婚してくれいや。」

 

「え……。」

大耳はもじら、もじら、して、耳まで真っ赤っかになってたけど、

だっれも反対なんかしねかったこて。

 

だって、

「大耳のお嫁さんになるのら。」

て、耳桃はまいんちのようにゆうてたねっか。

 

こうして、耳桃は、仲良しの大耳と結婚することができたのら。

 

たくさんの子ねずみに恵まれて。

ふたりは長生きして、いつまでも幸せに暮らしたのらって。

 

めでたし、めでたし。

いかったねえ。

 

 

 原作  みんなでよもう!日本の昔話ー12

『ねずみの よめいり』

 文:鈴木悦夫    絵:ニ俣英五郎

発行所:(株)チャイルド本社

 

 

 

打豆 110g 5袋

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